エキニシ

 最近、ちょこっとエキニシに行く機会が多かったので、今回はエキニシについて。

 ヒューマンスケールな、レトロな雰囲気で人気のエキニシ。一方で、古い木造建築が多いがために定期的に火災が発生するなど、課題も多いエキニシ。周辺で再開発が活発になってきているため、「折角の再開発ビルが火災に巻き込まれては敵わん。ここもきちんと再開発するべきだ」と言う意見も、理解出来ないわけではありません。

 ただ、まあ、まちづくりの教科書的には、「新しいアイデアには古い建物が必要だ」と言うことで、エキニシのような地域は残すべきエリア、と言うことになるでしょう。かつて、あのアンディ・ウォーホルは、NYの片隅のファクトリーで、夜な夜な若手アーティストと交流を重ねていた、と言います。結局、古い建物⇒安い家賃⇒挑戦しやすい、と言うことで、基本的な考え方としては、エキニシのようなエリアは残すべきエリア、と言うことですね。

 …まあ、そんな難しい話はさておき、先日言ったお店のご紹介を。1店目は、「バルタン本店」。数年前火災に遭ったお店ですね。現在はこんな感じで、「ほぼ建て替え状態」のような感じです。いわゆる「エキニシ的な雰囲気」はなくなりましたが、まあ、やむを得ないところでしょう。今、家賃はどうなったのでしょうかね…。挑戦しやすい家賃設定になっていればよいのですか。

(バルタンって、「本店」と「食堂」っていうのがあるんだね。実は初めて知った💦)

 2店目は、「焼ジビエ 罠 狩場」。シカとかイノシシとか、いわゆる「ジビエ」です。「新しいアイデア」とまでは言えないかもしれませんが、ちょっと変わった珍しい取り組みのお店ですね。ここは先ほどのバルタン本店とは違い、古い建物で「如何にもエキニシ」ってタイプのお店でした。人が多かったので店内の写真はありませんが、まあ、狭い。典型的なエキニシでした。

(これがイノシシの肉だ! 生臭いとか聞いていたけど、全然気にならない。普通に美味しかった♪)

(これ、ウズラです。美味しかったけど、まあ、ちょっとグロいね💦 ただ、新しいアイデアだと思えば…)

 最後、3店目は「アメニモマケズ」とか言うスタンド。あんまり覚えてないのだけど、どっかの人となんか仲良くなっておしゃべりしたのは何となく覚えてる。そういうごちゃごちゃしたところも、エキニシの魅力ですね。

 と言うことで、エキニシでした。最初、「アンディ・ウォーホルがどうした」とか、「新しいアイデアには古い建物が~」とか書きましたが、まあ、そんな難しいことを言わなくても、こういう楽しいエリアは、やっぱり残せばいいじゃん、って思います。これを普通に再開発してしまっては、周辺と同じようなオフィスかマンション、もしくは駅前必殺のアパホテルになってしまう(笑)。アパホテルもマンションももう飽きた。オフィスビルが出来たってどうせ全国チェーンのテナントが入ることになるのだろうし、エキニシはこのままがいい。ただ、防火・耐火対策だけはきちんと行えるよう、まちづくりの手法を考えたいものだ、と思います。