北海道ボールパークFビレッジ

 先日、研修で北海道まで行ってきました。今回から数回にわたり、北海道シリーズです。

 まずは今回の視察研修の目玉、北海道の新球場「エスコンフィールド」と、その周辺エリア「北海道ボールパークFビレッジ」についてです。北広島市の職員の方々にご説明いただきました。

 で、まあ、施設の概要については、各自で調べていただきましょう。開閉式屋根を持つ球場があり、その周辺にはグランピング施設(キャンプが出来る施設)があったり、農業学習施設があったり、ヴィラ(宿泊施設)があったり、様々な店舗が並んだり、マンション建てたり、という壮大な計画です。

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(この辺りの動画が分かりやすいかな…)

 

 こういうものを見る時、行政マンの私からすると、一番気になるのはその事業スキーム。簡単に言うと、市有地を借地させ、日本ハムに自由に開発させる、というものなのですが、これって、そう簡単な話ではないのですよ。

 まず、元々この土地は市街化調整区域。そこを市街化区域に編入することから始めないといけなかった、とのことですが、それが人口減の始まっている地域では簡単には行かない。いかに立派な計画があろうと、なかなか認めてもらえない、ということで、スタートから大ごとだったとのこと。

 そういう、法令上の制限のクリア、市有地を使わせるという契約の方法、今後の維持管理についての取り決め、公園という用途の中で出来ることとできないことの整理などなど、整理しないといけないことが山積みです。そもそも、今回のような開閉式屋根の球場の場合、建ぺい率ってどう計算するのでしょう? 開閉式の屋根って、どういう取扱いになるのでしょうね…。そういうところから、整理していかないといけません。

 そういうことを考えていくと、「俺がこういう仕事の担当者や責任者になるとしたら、嫌だなぁ。やったことないような問題ばかりで、どう解決すれば良いのか分らんぜ。一つずつ手探りだぜ」と思ってしまいます。

 「いやいや、そう思うのは貴方が無能だからでしょ」と言われそうですが、じゃあ、こういう問題にきちんと対応できる、知識や経験のある行政マンがどれだけいるか。この北広島市だって決して大きな自治体ではない。札幌市のような大きな自治体ならともかく、北広島市にそういう専門性を備えた職員がどれだけいることだろうか、と言うことを考えると、「良くやるなぁ。全部手探りなんだろうなぁ」と思います。

 実際、話を聞いていると、そういう事務的な手続きが若干遅れている感じを受けました。詳しくは書きませんが、「え? まだそこ?」みたいなものもありました。

 これは、悪く言えば「若干事務が遅れている」。良く言えば「民間のスピードを殺さないよう、必死に追いかけている」という感じです。

 なので、大変失礼なのですが、今後、何らかの手続き上のミスが発覚してもおかしくないかな、と思います。行政からすれば「初めて」だらけの取り組みです。後になって「え? こんな問題が発覚したね。どうしよう…」みたいなものが発覚してもおかしくない。ただ、それはやむを得ないことだと思いますね。初めてなんだ。仕方ない。大ごとにならなければ良しとしよう、と思います。この前発覚した、「バックネットまでの距離が足りない」問題は、完全に球団側のミスですが、あそこまでの大きな問題ではなく、小さな問題は今後も発生してしまう可能性はある。その時いかにリカバリーするか、が大事だと思います。

(市役所から見た新球場。右側に電車が走っているのが見えるだろうか? その奥に新駅を造る予定である、とのこと)

 と言うことで、北海道の新球場の話でした。こういう大事業に、私が仕事として関わることはないと思いますが、それでも、参考とするべき点はたくさんありますね。例えば、「大きな公園の来園者を増やすために、民間の力を如何に活用するか」とか、「行政の土地に民間に建物を建てさす場合はどうやるか」とか。。。本業でも、色々と考えていることはあるのです。少しでも形に出来たら良いな、と思います。

 

おまけ。新球場近くを歩いていた、ファイターズのマスコット。名前なんて言うのだっけ?? スライリー?? 絶対違うな…