上田流和風堂

 仕事の関係で、お茶・上田宗箇流和風堂に行ってきました。

 建物内部は撮影禁止でしたが、お庭は許可いただいたので、写真でご紹介します。いや、凄い。広島市内で、こんな所があるのですね…。昨年の広島サミットでは、各国の要人も訪れたこの場所。なかなか素敵な空間が広がっています。

 

 建物内部、あと、当然、お茶やお菓子も素敵で、本当に楽しかった今回の訪問でした。こういうものを、その威厳を保ちながら、多くの人に知ってもらえる機会を作る。これも私たちの仕事だな、とつくづく思いました。頑張ります。

 

 おまけですが、戦前は今の基町クレド辺りにあったというこの和風堂。広島に大本営が置かれて一気に都市の近代化が図られる中、現在の古江に移転となったわけですが、古江を選んだ理由の一つに、「水」があったとのこと。美味しい水を手に入れようと思ったら、古江のような「山裾」が良かったのでしょうね…。「お茶」ですもん。そりゃ、水に拘りますよね…。大事な要素です。

 一つ思い出した話として、にしき堂の話があります。

 にしき堂、海田町の日浦山の麓に工場を構えていますが、関係者に聞いてみたところ、日浦山から採れる水が、非常に美味しくて、あんこ作りに適しているのだとか。お茶にしても、あんこにしても、「美味しい水」を使って出来るものは、やはり良いものが出来るということなのでしょう。広島の平野の狭さは、よく、弱点のように言われますが、逆に言うと、平野が狭くて山が近い分、美味しい水が採れるということになりますね。これは広島の大きな強みなのかもしれません。「六甲の美味しい水」ならぬ、「安芸の美味しい水」と言ったところでしょうか。ある種の、「里山資本主義」と言っても良いのかもしれません。大事にしたいものですね。東京などでは真似できない、広島の大事な強みだと思います。