新年の抱負 ~「一生住みたい広島」づくり~

 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 さて、年末のニュースで、WAH(WORD AD HIROSHIMA) 主催の「広島が好きになる」ワード&フォトコンテストの結果が公表された、と言うものがありました。

 で、ワード部門の最優秀賞が「一度住みたい、東京。一生住みたい、広島。」だったとのこと。

 良いじゃないですか。非常にすんなり来るコピーです。一度は東京に住みたい。特に学生時代などは東京で過ごしたい、と思うのは当たり前。多くの人が思うことです。ここは否定してはいけないでしょう。

 なので、その段階で、むやみやたらに「いやいや、広島が良いと思うよ」とか言うのではなく、「一生を過ごすんだったらさ、東京より広島の方がよほど良いよ」と多くの人に思わせること。これが大事かなと、最近思います。実際、就職して、家庭もって、子育てして、老後生活までを見据えると、東京より広島の方がよほど良い。これがまた、広島より田舎になると、就職先が乏しかったり、公共交通が不便だったり、子どものための教育環境(要は進学校や塾の存在)がイマイチだったりと、色々と不便ですが、広島規模の都市は、生活するには理想的な都市規模だと思いますね。地方の100万都市(いわゆる「札仙広福」)などは最強だと思います。

 よく、広島は「人口の転出超過が全国でもワーストクラスだ」と言われます。これは結局は、特に若い世代の「一度住みたい東京」的な発想で、人を東京や大阪、福岡に取られてしまっている、と言うことだろうと思います。それはそれで仕方ないことでしょう。いくら広島が頑張って大都市化を目指しても、東京や大阪に勝てる見込みはゼロ。勝負するのはそこではない、と思います。

 なので、「一生住みたい広島」です。UターンやJターン、Iターンを考えている人に望まれる都市を目指すべきでしょう。この分野なら、東京や大阪に対して十分勝負出来る。そういう都市を創っていければと思います。私自身が関わっている仕事を見ても、一つ一つが、「一生住みたい広島」を作るための一部だと思えば、やりがいも出てきます。今年1年、一つ一つ、丁寧に仕事をしていきたいものだと思います。

(こういうことを書くと、「じゃあ、広島は大都市として成長しなくて良いのか。再開発等を否定するのか」などと言われるのですが、そうじゃない。100万都市ならではの、充実した都市機能は当然守り、発展させていかなければならない。それらは「一生住みたい街」の重要なコンテンツの一つです。ただ、勝ち目のない大都市化競争に加わる必要はないし、むやみやたらに東京や大阪の真似をする必要はない、と言っているだけのこと。写真のような、100万都市ならではの商店街の賑わいは当然守っていかなければならないものです)