県病院跡地利活用について

 広島駅新幹線口に構想されている新病院建設事業。概要が見えてきましたね。

 個人的には、新病院構想はともかく、現在の県病院跡地の行方が気になっているのですが、構想によると「県病院を解体し、医療や介護、福祉サービスを受けられる新施設を造る」とのこと(こちら)。

 正直、「う~ん。。。」ですね。

 以前も書きました(こちら)が、この界隈は、県立広島大学など、県関連の施設が立ち並ぶ地域です。

(色を付けている部分全てが県関連施設が建っている場所。おそらく、県有地と思われる)

 例えば、これだけまとまった県有地を広島市街地内で新たに確保しろ、と言われても絶対に無理な話。なので、こういう土地は貴重で、ここは戦略を持って利活用を考えるべきですね。

 以前にも書いたとおり、私ならこの立地、建物を活かして、「隣接する県立広島大学を発展させ、広島公立大学とする」ということを考えます。

 その理由は次の通りです。箇条書きでいきますね。

 

・広島では人口の社会減が問題となっている。人口を増やすのに、手っ取り早い策の一つに「大学建設」がある。

・その発想で全国に公立大学が増え続け、ついに公立大学だけで100校以上となった。単純に一つの都道府県に2~3校あることになる。

・そうなると、公立大学がある=若者が集まってくる、という図式が成り立たなくなってくる。せいぜい、「若者の流出を止める」役割を持たすことが精いっぱいで、「他地域から若者が集まる」ということが出来ない。

・その状況で、県内の公立大学にもっと学生を集めようと思ったら差別化し、他と比較して圧倒的に魅力的な大学にするしかない。

・数年前に開校した「叡啓大学」は、そういう差別化を狙ったものだと認識しているが、正直、上手くいっているようには見えない。入試の倍率もさほど高くないようだし、少し前には定員割れも話題になった。

公立大学が差別化を図るには、やはり規模の拡大路線でいくしかないのではないか。大阪市立大学大阪府立大学が合併して出来た大阪公立大学は大きな話題となっている。広島も同様の路線で行くべきではないか。

・もし、現在の県立広島大学が、隣の県病院跡地を活用し、他の公立大学広島市立大学等)を統合した「新・広島公立大学」にでもなれば、大きな話題となるであろうし、受験生からしても「ある程度の大都市・広島にある公立の総合大学」と言うのは魅力的なものであろう。少なくとも、中四国地方の公立大学の中では断トツで魅力的な公立大学になるし、国立大学にもひけを取らない人気の大学になるのではないか。

・本当にやるとしたら、少なくとも、現在の三原キャンパス、庄原キャンパスは統合して宇品へ。また、叡啓大学も宇品に組み込みたいところ。三原や庄原で反対運動が起きそうだが、ここは理解いただきたいところ。広島市が沈めば県全体が沈む。広島市自体が相当厳しい状況になってきている今、広島市に集中投資するのはやむを得ないところではないか。

 

 という感じですかね。。。エキキタの新病院は計画も具体化していき、口が出せるレベルの話ではなくなって来ているような感じですが、県病院跡地はまだ構想段階で、まだまだこれからの話です。どういう形で意見を伝えるか、模索していきたいと思います。

(県病院。建物的にも古い建物ではなく、十分まだ使える。病院と言う現在の用途からして、バリアフリー等の対策も充実している。リノベして、大学校舎にしたらよい、と思うがどうだろうか)